ODのうろうろ日記

世界一明るい失業者になるつもりが再就職しました Twitter→@fukadumde

ミラ(L250 / SOHC) ヘッドカバーパッキンの交換

すっかり更新が滞っておりますが裏ではコソコソ作業しています

 

今回はこれのエンジン周辺が汚くなってきたのでなんとかする試みです。

↑これ

 

↓の画像、特に何も問題ない風ですが、黒い部品がウエットな感じになってるのが伝わるでしょうか。

黒い部品(ヘッドカバー)が湿っている
真下にある銀色の部品(シリンダーヘッド)との隙間を埋めるゴムを交換する

このウエットの正体は他ならぬエンジンオイルで、本当はエンジン内で密閉・循環されるものですが、エンジンの継ぎ目のゴムがカサカサになってくると密閉性がなくなって、エンジンの外まで潤滑します。つまり漏れます。

 

一気にドバー!!!とはならないが、放置すると補器ベルトにオイルが飛んで寿命を縮めるし、ちょっとエアクリとか交換するだけで手が汚れて鬱陶しい。

長期間そのままにしたら当然 オイルなくなる→エンジン破壊 も起こり得ます

 

ということで汚れ落としというよりオイル漏れ修理ですが、上記の「継ぎ目のゴム」を替える作業をやっていきます。

 

 

 

 

交換する部品

品番 11213-97204 タペットカバーパッキン

ネットでもディーラーでも手に入ります

タペットカバー=ヘッドカバー

ちなみにダイハツEFというエンジンは

DOHC(主にミラアヴィ・タント系のエンジン)と

SOHC(ミラ・ハイゼット系)

で区別されており、交換する部品の形が全然違うので、どのエンジンが載っているのか確認してから部品を手配しましょう 今回はSOHCの作業です

 

 

 

準備するもの

・ラチェット&10mmのソケット

スクレイパー(ヘラ)

・液体ガスケット

・汚れてもいい格好

 

・パーツクリーナー/キャブクリーナー

エアダスター

・キッチンペーパー

があるときれいめに作業できます

 

液体ガスケットは空気に触れると固まる糊みたいなもの

パッキンだけでは密着が足りない部分に塗る。

www.henkel-adhesives.com

今回はロックタイトのチューブタイプを用意しました↑

 

 

 

部品を外す

エアクリーナー周りの部品を外します。

ボルトは赤丸の10mm×2だけ外す

S字型のパイプとDAIHATSUと書いてあるケースを外す

ネクターやフック類をバンバン外して、↑の画像右のようになればOK

 

ヘッドカバーの上を通っているワイヤー類は外さず、どこかに引っ掛けましょう

ボルトは赤い丸で囲った2本を外します

 

 

 

ヘッドカバーを外す

!この工程から作業完了まで後戻りできません!

この後車を動かす予定がないか確認しましょう

作業場所にも注意

 

遮るものがなくなったので早速ヘッドカバーを外します

ボルトはラチェットハンドルで緩みます
後述しますが戻す時もきつく締めすぎないように。

①赤丸の位置を参考に、10mmのボルトを8本緩める 順番は自由!青春と一緒じゃん

②奥側のボルトはイグニッションコイルを抜くとスペースに余裕をもって作業できるが、抜かなくても問題ありません

③横にも10mmのボルトがあるので忘れずに外す。

④ボルトが全部外れたらスクレイパーを差し入れて、徐々にシリンダーヘッドとヘッドカバーを分離する 古いパッキンが邪魔してすぐには外れないと思います

 

 

 

接着面の清掃

カバーを分離できたら接着していた面を掃除します

ヘッドカバーもうちょいきれいにしたほうがいいですね(右下)

画像の通りとしか言いようがありませんが、へばりついた古いパッキン・ガスケットをスクレイパーで削り落とす。パーツクリーナーも遠慮なく噴射。

カバー側のパッキンをはめる溝に古いのが残りがちなので念入りに。

 

ところでエンジン内部は割とキレイですねこれ。

もっと固形のスラッジが溜まっているかと思いましたが、きちんとオイル管理されていたようです

もしヘドロみたいなのがあったらウエスなりキッチンペーパーなりで拭きましょう

ガンガン手を突っ込んで大丈夫です

 

 

 

新しいパッキンを装着

掃除が終わったら新しいパッキンをつけます

カバーの溝に、パッキンの形通り付けるだけですが、

パッキンの「耳」の部分は↑のように、はみ出さないように付けましょう

この辺りで古いパッキンがこんなにカサカサになってました!!という比較画像が出るのが定番ですが、交換前のパッキンにまだ使えそうな気配があり、微妙な心境になったので割愛します。

 

 

 

液体ガスケットを塗る

タイミングベルトやクランクに近い側に曲面があるので、↓のようにガスケットを塗る

多くの液体ガスケットは空気に触れた瞬間から乾き始めるので、チューブから出し過ぎると扱いが難しい。

かまぼこ状のところ全部に塗ってもOKです
前回の交換時には塗ってたらしい(左)

塗りすぎてはみ出してもよくないし、塗らないままヘッドカバー被せてもまたオイル漏れるかもしれないので、適量を探りましょう

剥がした古いガスケットと同じくらいの量を塗るのが手堅いです

 

 

 

ヘッドカバーを戻す

液体ガスケットが乾燥する前にヘッドカバーを戻します

エンジン内にボルトなどの落とし物がないよう、フタする前に要確認です

①チューブなどが邪魔してヘッドカバーは真上から戻せませんが、右手前から水平にスライドして差し入れるようなイメージで被せると上手くいきます

 

②ヘッドカバーを被せたらボルトを締めます

締める順番は一例ですが、よく内から外へと言われるように、エンジンの中心に近いボルトから順に締めるといいらしい。

 

デジトルクみたいなトルクを管理できるツールがあれば最高ですが、ラチェットで緩む程度の固さで締めればOKなので、とにかく締めすぎだけはNG。

<TONE ハンディデジトルク(H3DT135)>お手頃価格でも確実にトルク管理初心者にもお勧め! - webオートバイ (autoby.jp)

 

9番のボルトも忘れずに締めましょう

 

 

 

完了したら・・・

ここまでで作業自体は完了ですが、エンジンはすぐに始動せず、ガスケットが乾くのを待つのがベターです 自分は丸一日そのままにしておきました。

あとは最初に外したエアクリのカバーまでしっかり戻しましょう

 

しばらく置いた後にエンジン始動→オイル漏れがなければ完了です。

 

 

 

その他:途中で中断する場合 

どうしても途中で作業を止める場合は、↓のようにビニールを被せておけばゴミが入りません。

スロットル(円形の部品)までマスキングした方がいいですね(左)

車から離れる場合はボンネットも閉めておきましょう(虫くらいなら後でよけたらいいですが、水が入ると結構ヤバい)

 

ヘッドカバーは原付で持ち運べるので風呂場で洗うもよし、枕にするもよし。

 

 

 

まとめ

・分解作業が多くないので難易度はそれほどでもない。

・古いパッキンを取り除くのは根気が必要

・エンジンの中に忘れ物したまま始動すると廃車。

・ボルトの締め戻しはやさしいトルクで。

 

やってる内容の割にいかにも整備してるぜ!というメニューなので作業場所を確保できる方はぜひトライされてみては。

 

次回:軽バンの補器ベルト交換?

 

(後記:液体ガスケット周辺の記述を修正しました)