レッツⅡ ドライブベルト交換
↓にて買い、
ジモティ―でバイクを買う(50cc) - ODのうろうろ日記 (hatenablog.com)
↓にて止まった原付が、
ひとくち失業者日記4 - ODのうろうろ日記 (hatenablog.com)
本記事にてようやく直ります。
はじめにオチを言ってしまうと組み戻しに若干のクセがある作業です。簡単だが。
まあちょっと見ていってくれよ。
症状
スロットルを回しても前に進まない。
おまけとして、
・いつもよりスロットルが手ごたえなく簡単に回る
・エンジンは元気がいい 金属音などはなし
症状をどう調べてもドライブベルト切れにぶつかったので、まあそれでしょ。
(ウエイトローラーの交換とかは今回やりません)
ちなみにCA1PA型の修理ですが、CA1KAも部品の形状は一緒。
ZZ(CA1PB)なんかもほぼ同じ要領だと思います。そもそも原付は全部同じような感じ。
交換する部品
品番 27601-43E00 相当のもの(ドライブベルト,Vベルトみたいな名前がついてると思う)
使った工具たち
①電動インパクトドライバー
② ①用のソケットビット(17mm,14mm)
③ラチェットハンドルとソケット(要8,10,12mm)
④プラスドライバー小
④プラスドライバー大
⑤ユニバーサルホルダー
⑥ネジ穴すべり止め液
⑦ ①用のネジ外し/ドリルビット (後記:なんか④がふたつあるな・・・)
クソ硬いナットがあるとの情報をキャッチしたので電動工具を動員。理想はインパクトレンチだが無いのでインパクトドライバー+ソケットビット
クソ硬ナットは駆動部のもので、舐めるとベルトを付けることができず、原動機付き漬物石に格下げ。原漬。
電動工具ない人は長いエクステンションでテコの原理を目一杯効かせましょう。
失敗したらニュートンをヘルメットで殴りましょう。(運転適性F)
潤滑油とグリス、ウエスなどあればさらにいい感じで作業できる。
外装カバー類取り外し
車体左側に
クランクケースのカバー
エアクリーナーのケース があるので外す
エアクリは作業に関係ないが出っ張っててジャマなので・・・
黄色・・・プラスネジ小
緑・・・10mmボルト
青・・・8mm 〃
赤・・・12mm 〃
ネジが全部外れたら手でバコッと外れます
外した隙間からモロモロ...と何かの残骸が落ちてきた。
変わり果てたドライブベルトですね・・・
キックカバー外し
クランクケースカバーを外すと↓のようになるので、さらに左半分、金属のキックカバーを外す
↑の通りキックカバーはプラスネジ4本で固定されていて、これがめちゃくちゃ舐める
車体を横倒し→すべり止め液をつける→真上からドライバーを回す
これでも1本舐めてしまったので、
ドリルビットでネジ穴を削り、
反対側についてるネジ外しビットで外す。
プラスネジのままだと次回も苦戦間違いなし なので、
M6(10mm)のボルトに置き換える 長さ35mmでちょうどいい感じ
ようやく開いた(道具が揃ってなかったのでここまで1週間かかってる)
左はキックギア、さっきから右側で存在感を放つレンコンみたいなのはクラッチカバー
キックギア・クラッチカバー外し
まだまだ外します。
キックギア中央のナットを緩める。
工具の紹介で書いたクソ硬ナットはこれ
本当はユニバーサルホルダーで抑えながら17mmで緩めるが、この時は六角レンチ。
キックギアの歯が欠けることはまずないので、手近な回転を止めれそうな物体ならなんでもいい 何も抑えがないと当然供回りする
ラチェットとかで回そうと目論んでいる人はとにかくナットを壊さないように気を付けて下さい
右のクラッチカバーも外す
写真を撮ってなかったので落書きで補完してしまうが、カバーを手で回して、奥のクラッチ本体に開いている穴を2か所露出させる。そこにユニバーサルホルダーをかける。
中央のナットは14mmで緩みます。
ナットが緩んだらカバーと本体が別々に外れます
これで外す必要のある部品は全部外れました
ベルトをかける
あとはベルトをかけて戻すだけ なんだがコツが掴めず時間がかかった
クラッチ本体を取り出して、中央にあるプレートを引く。
このプレートが個体によっては全然動かない 俺のは動かなかった
↑だと矢印で隠れちゃってるけど、間にセンタースプリングというものが入っていて、劣化するとガチガチになってプレートの動きを鈍くする。多分。
できるだけ引き出して、ベルトをプレートの間にかける
ここはパワー勝負です 肩にちっちゃい重機乗せてますか?
ベルトはクラッチの中心近くまで寄せなくても大丈夫です ↑程度でも上手くいきました
単にプレートの外周を囲っただけで組み戻すと後で失敗するかもしれない。
キックギアを戻す
ベルトがかかったらクラッチごと車体に戻して、次はキックギアを戻す
わざわざ力を使ってベルトをクラッチに押し込んだのは、キックギア側のベルトの張りに余裕を持たせるためで、ベルトがパツパツに張っているとキックギアを上手く組み戻すことができない。
(画像だと分かりにくいけど)キックギアはすり鉢状になっていて、赤い矢印で指した筒状の部品とキックギアの背中は密着できるようになっている。
同じ画像でもう一丁。
ベルトがパツパツになっていると、キックギアが密着できず、片側が持ち上がる。
片側が持ち上がると
・黄色で指したセルモーターのギアが噛み合わない(始動しない)
・キックカバー裏のギアが噛み合わない(始動しない)
・緑で指したエンジン側から伸びている軸の溝を削る(廃車リスク)
と何一ついいことがありません
なのでクラッチ側はできるだけベルトを奥まではめ込んで、キックギアの背面がちゃんと筒形の部品と当たるようにするのが大切です
厄介なことに、キックギアは多少手前に持ち上がっても組み上がっちゃいます。
だから 「できた!→組み戻す→セルorキック→シーン...→わかんねー→バラす」 というのを3回くらいやりました
理由が分かれば「その程度のことか・・・」という感じですが
というわけで完成(ナットまで締め終わった写真が無いんだけど怒)
各ナットのトルクはがたつきが無い程度に適当に戻してます
その他
少し話題に登ったキックカバーの裏
半分に割れた形の歯車がある ここに潤滑油吹いたらキックめちゃスムーズになった
最後はクランクケースカバー→エアクリーナーカバーの順でないと干渉して戻せない
感想
作業自体はシンプル
道具さえ揃えばパパっと進むが、失敗した時にミスった手ごたえがない。
上手くいかないときはだいたいキックギアの組み戻し(クラッチ側のベルトのかかりが浅い)が原因と思います
キックギア関連とナットが舐める以外で廃車のリスクはほぼない
四輪車のタイミングベルトで言う「コマ飛び」の概念はなく、ベルトの交換そのものは大ざっぱでいい。
扱う部品の点数は多くなく、手がめちゃくちゃ汚れてもいいなら自分でトライする価値はある
セルモーターのギアはゴロンとラフに脱落するのでなくさないように。
修理後30kmほど走ってますが快調です
先日はクワガタを受け取る足として頑張ってくれました。
みんなもバイクを修理してクワガタを飼おう。
次回:ODの昆虫すごいぜ! or エブリイのエンジン購入